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幼稚園時代〜藤原〜
直井 「そういう存在だったんだよ。だから藤原のこと好きっていうか…みんな慕ってた」
藤原 「なんだったかよくわかんねんだけど」
直井 「ほんと、リーダー的」
藤原 「クリは俺とチャマだけだよな」
増川 「俺、年中ん時はウメ」
「あれ、俺ウメじゃなかったっけ?」
増川 「あ、モモだ。ごめん、モモ(笑)」
直井 「だからふたりとは交流なかったよね、ほとんど。俺と藤原はバリあったけど」
藤原 「チャマん家遊び行ったりしたし。増川ともちょっとあったよ、交流」
直井 「そうか、ヒヨコで一緒だもんね」
藤原 「俺、自分に注目が集まるのが嫌だった。なんで俺がひとから言いつけられる立場だったりさ、問題解決したりしなきゃいけないわけ?みたいな。だってみんなで遊んでて誰かがケガしたら、関係ないのに俺が怒られたりするの、おかしいじゃん。すげー不服だった。そんで積み木室っていう離れたところにある部屋によく逃げたりしてた(笑)なんかさ、組対抗のサッカー対決みたいのがあったじゃん。そん時に俺らの組が負けて、同じ組の男の子が、『あいつらすげー卑怯だよ』みたいな文句言ってたら、女の子が『負けてそんなこと言ってたら男らしくないわよ』みたいなこと言ってきたの。そんでそいつが『うっせーブス』って言ったら、その女の子が泣いちゃって。でもその女の子が、俺が近くにいたってだけで『基央くんが私にブスって言った』って先生に言いつけんの。すっげー腹立った。超理不尽だと思った。しかも『許してくれるまで謝りなさい』とか言われて」
直井 「ごめんねごめんねごめんね…」
藤原 「そうそう(笑)、そういうふうに言って」
直井 「懐かしい〜」
藤原 「チャマには俺、『もっちゃん』て呼ばれてたんだよな。よく遊んでたなあ、うん。俺はチャマのこと、ヨシフミじゃなくてヨシウミだと思ってて。直井ヨシウミって呼んでた。そいで、いっちばん印象に残ってんのが、こいつの幼稚園カバンの横に…」
直井 「あははは!」
藤原 「横にちっちゃいポケット付いてるんだけど、そこに箸が1本だけ入ってるのね。1本だよ、1膳じゃなくて1本だけ入ってんの、いつ使ったのかわかんねぇような。『なんで箸1本だけ入ってるの?』って聞いたら、『だって1本だけ忘れた時にこれがあったら便利だろ』って意味わかんないこと言ってて」
直井 「いつも大体そんな感じよ(笑)」
藤原 「こいつぜってー裏切らないって思った(笑)。あ、あと怒ると頬っぺたを膨らますの」
増川 「なんかすげーくるっとしてて」
藤原 「くるっとしてたよな」
直井 「いつも黄色いタイツ履いてた」
藤原 「俺も。そう、俺とチャマはタイツ派だった。…ヒヨコ組から一緒なんだよな。で、年中から升が入ってきたんだけど。年少の時に『ひよこの踊り』やったの覚えてる?」
直井 「覚えてるよ」

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