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バンド結成〜バンドやろうぜ!〜
藤原 「中2の夏休み結構遊んだよな。そこら辺からだから、チャマもいて増川もいて升もいて。バスケ部だったてのもあったし、あとみんなそれぞれ塾に行きはじめたんだけど、終わる時間が大体一緒だったんだよね。で、みんなで駅前に集まって、適当に駄菓子とか食いながら。そういう時間はすごく重要だったと思う。それで中2の2学期……いや、七夕の時だ、思い出した。七夕の短冊に、そのトイレッツの奴が『ドラムが欲しい』って書いたんだ」
「そう。で、俺が『ベースが欲しい』って。『お前ドラムなら俺ベース』って感じで。まあベースが何かよくわかってないんだけど(笑)」
藤原 「その日は放課後に、早速俺んとこに来て。俺らのクラスは先生に怒られてて、帰りの学活が長引いてたの。それで先生が話してる時にぼけっと後ろの廊下の窓を見たら、升がすげー手ぇ振ってんのが見えて(笑)。学ランの升がさ、教室の窓んとこから結構な笑顔で手ぇ振ってんの。そいで終わって『どうしたの?』って出てったら、『バンドやろうぜ』って言われて(笑)」
「それで仲良かった仲間を足して、4人で『これでバンドやろうぜ』みたいな感じ」
藤原 「そうそう。でも結局ドラム買うって言ってた奴がお年玉でギター買っちゃって。その後はもう、なし崩し。話だけ盛り上がってこう着状態になっちゃって。……俺、アコギを持ってたんだよ。小6ん時にお小遣いコツコツさ、貯めてさ。お姉ちゃんの同級生から3000円で譲ってもらったんだけど。だから……俺そういうの興味あったってことだよね。『あ、やっぱこういうタイミングで来るんだ』って思ったんだ、升に誘われた時。『じゃあ俺があん時アコギ買ったのも、あながち偶然でもなかったかもしんねーな』とか思った。そんでバンドやることになったんだけども、今言ったようにドラム買うって言ってた奴がギター買っちゃったからさ。そいで……どうなったんだっけ?」
「だから中2は何もしなかったね」
藤原 「でも、俺と升はバンドの話したくてしょうがないから、話し合いとか言って誰かん家集まったりして、結局エロ本交換して終わるみたいな(笑)、無駄な集まりをやってたんだけど、よくチャマはそれに来てたんだよな。で、チャマはチャマでベースやりたいと思ってて」
「俺は短冊には『ベースが』って書いたけど、結構もう、バンドがやれればベースでもドラムでもいいみたいな感じになってたから(笑)」
藤原 「俺はヴォーカル以外考えられなかった」
「俺はだから、音楽がやりたいわけじゃなくて、バンドがやりたかったの(笑)。それはやっぱ、中学生だからとしか言いようがない(笑)」
藤原 「勝負したかったんだよな。つうか、モテたかったんだよな(笑)」
「周りにやってる奴がいなかったのもデカい。俺だけが、っていうスペシャル感が大事」

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