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3. 4ピース完成“ガラスのブルース”-高校時代-
藤原 「高校受験終わってまた集まった時って、まずビートルズをいっぱいカヴァーしたよね。文化祭で"ツイスト・アンド・シャウト"とか"スタンド・バイ・ミー"とか、いわゆるシンプルなロックンロールのナンバーをやって、これがバンドで合わせるってことの基本なんだって肌で感じて、面白いと思って。だから自然と そういう方向に流れたの。で、俺ら、ライブのやり方がわかんなかったんだよな。ライブハウスでやるなんて300万とかそういう単位の金が必要なんじゃねーかなって思ってたし(笑)」
直井 「それで、ライブやるにはどうしたらいいんだろうって言ってたら、ヒデちゃんが『こういうのがあんだよ』って、なんか『全国高校生音楽祭』のね、チラシを持ってきてくれたの」
藤原 「そうそう。『青年の主張』の音楽、バンド・ヴァージョンみたいな」
直井 「ちょうどその頃、藤原が"デザート・カントリー"っていう素晴らしい曲を書いて」
藤原 「とりあえずオリジナル曲を書いてみたいなーと思って、中3から高1の春休みに書いたんだよ。詞はみんなで書いたんだよね」
直井 「俺の部屋で」
藤原 「英語の辞書と照らし合わせながら。たぶんめちゃくちゃだと思うよ。だって名前がバンプ・オブ・チキンだもんね(笑)」
直井 「だからその大会に出るって時に、エントリーするにはバンド名が必要だってなって、じゃあ考えようかっつって」
「そしたら藤原が、すげーブルージーだから『トラクター』がいいって(笑)」
直井 「俺は『カントリー・コンベアー』みたいなこと言ってた」
藤原 「俺は絶対『トラクター』がいいって笑。『ダセェよ』『じゃあブルー・トラクターは?』『全然ダセェよ』とか言われて。そいでヒデちゃんがが、3つのなんかがいいっていったの。『〜・〜・〜』みたいな」
直井 「それでじゃあ俺らを表そうってことになって。俺らって、どっちかっつーと……」
藤原 「どうしようもないじゃんって」
直井 「だから弱者とか弱虫みたいな……」
藤原 「腰抜けね」
直井 「それで『チキン』。で、そいつらがガーンってやる感じっつーのはどう言うの?って」
藤原 「それで『衝突』とか『激突』とかそういうの調べたら、『バンプ』ってあって」
直井 「で、『〜の』ってのが『オブ』だから、『弱虫の衝突』とか『突撃』って意味でバンプ・オブ・チキンにしたんだよね。ところが……」
藤原 「ところが、英語として意味を成してなかったんだよな(笑)」
増川 「だから一時期バンド名ちょっと変わった時期あったよね」
直井 「バンプ・"オフ"・チキンにしたんだよ」
藤原 「『腰抜けを踏み潰す』(笑)」
直井 「それは1回で終わったんだけど(笑)」
藤原 「バンプ・オブ・チキンって名乗った時点で、その名前自体がとっても嬉しくて、意味なんかどうでも良かったんだよね」
増川 「嬉しかったな。ノートに書いたりしてたもん」
直井 「早速ベースに刻んだりして。で、その大会も、テープを送ったら予選通過して」
藤原 「つかね、その大会ってなんだかよくわかんなかったよね。純粋に『音楽』ってことではなくて、まあ要は『主張』だったの」
直井 「でも、俺ら英語の歌詞だったじゃん」
藤原 「(笑)俺ら……なんで"デザート・カントリー"になったんだっけ?」
増川 「だから、ボン・ジョヴィの……」
直井 「ブルージー感だよね」
藤・升 「ブルージー感!(笑)」
増川 「水牛の頭を家に飾りたい気持ちが"デザート・カントリー"になったんだよ(笑)」
藤原 「ハーレーダビットソンに跨って、グランドキャニオンを疾走するっていう」
直井 「そん時俺らの中で流行ってたんだよね。もうヴィジュアル系とかなくなってて、藤くんが持ってきたハード・ロックとか、そういうのばっか聴いてたよね」
藤原 「高1の初めハマったのがハード・ロックだったからさ」

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