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高校時代〜高校中退〜
藤原 「俺、その大会の時はもうとっくに高校辞めてて。辞めたの高1の夏だったから。・・・・空っぽだったね。俺さ、学校行かなくなっちゃったんだよ、もう面倒くさくて。だって、昨日観たテレビでこんだけおもしろいことがあったんだよとかさ、こないだ街で見かけて傑作でさ、みたいなこと話せば、バンプ・オブ・チキンはどっかんどっかん笑ったじゃん、みんな。だから相当なもんを共有できたわけさ。で、高校でも同じ様なことをしたいわけじゃん。でも話してるときも、みんな単語帳を捲ってるわけさ。だって入学して、突然『志望校はどこですか』って聞かれんだよ?意味わかんねえと思ってさ。 だから学校行っても寝てて。まあ仲良い友達もいたけど。 バンドやってるひともいたから、助っ人みたいな感じで一緒にバンドやったりとかしたけど。でもそんな体たらくで。 みんなさ、歌ったりすれば『お前すげーな』って言ってくれるさ。でもその程度じゃん。大したもんじゃねえと思ってたし。したら出席日数足りなくなって留年だってなって、 辞めるしかねえなと思って。でも辞めてどうするんだって自問自答---- 自分で聞く部分もあったし、親もそう聞くし。『いやバンドやるよ』とか言うんだけど、ほんとにか? ほんとにやんのか?って思ってたりもしたし。 で、辞めて……うん。あん時死んでたね(笑)。ていうか、片足突っ込んでたね。俺が学校辞めて、メンバーみんな、ウチに来てたじゃん、代わる代わる」
直井 「ローテーションでな」
藤原 「ローテーションで。時には一緒に。『お前バイト探したのか』『いや別に探してねえよ』『探せよ』『いいよ面倒くせえ』、そういう感じだった。ほっといてくれよみたいな。ギターとか弾いたりしてた。ひとと会ったりもしてたけど、なんか……『よくわかんねえ、よくわかんねえ』とか思ったりしてた」
直井 「俺らは俺らですごかったもん。まだ17〜18とかだし、普通のベーシックな生き方から外れちゃったひとって初めてだったから。まあその前に、俺はもうちょっと特殊だったっちゃ特殊だったんだけど。……俺はもう中2の時点で、絶対デビューしてこうなるなっていうのがすごいわかってたから。だから中3の時点ですごい矛盾と格闘したんだよ。なんで俺受験勉強してんだって。だって高校行く必要ないんだもん。ほんとに意味ねえことだと思ったの。で、お父さんに相談したら……『俺なるから』って言ったら、だったら条件があるって言われて。『18までに調理師免許と大検を取ったら好きにしていい』って言われた。これは俺には、藤原と違ってさ、要は完全な目標。これさえやれば、もう好きなように出来るっていう」
藤原 「チャマ、店継げとも言われてたしね」
直井 「うん。てかそれはウチのおじいちゃんの希望で、赤ちゃんの頃から聞かされてて。俺はそれを裏切るっていう----」
藤原 「だからチャマがバンドをやるっていうのは、それをした上での、覚悟だったんだよね」
直井 「そう。だから俺は、自分のプロになるって言う気持ちと、家族の希望の間ですごい格闘してたの。そん中で藤くんが、ある日、”ガラスのブルース”を書いてきたんだよ」

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